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ひきこもる40代

いきなりネガティブな話からで恐縮ですが、社会人のなかにもひきこもる人が増えています。私が社会保険労務士として顧問をさせていただいている、顧客の職場内でそのような傾向の人が増えているのです。

みなさんは「ひきこもり」というと、10代・20代の若い人たちのこと、学校を卒業しても働こうとしないニート世代のことを思い浮かべるかもしれません。
たしかにひきこもりの多数を占めるのは若手世代です。しかし意外に思われるかもしれませんが、苦しい気持ちをどうにか堪えて会社へ出勤している、潜在的な「40代のひきこもり」も少なくないのです。

顧問先の企業A社は、中堅の建築工務店です。ある日私は、40代後半の社員の方(Bさん)とお話しする機会を持たせていただきました。Bさんは、それまでたまっていた有給休暇も消化しきっていました。周りの方々と比較すると、あきらかに出勤日数の少ない方です。総務の方が、そんなBさんの様子を気にして、私に相談してきたのです。

デリケートな問題ですのでなかなか核心には迫れないでいました。30分ほどお話をしているうちに、Bさんがボソッと漏らした本音はこうでした。
「いろいろ勉強して指導をしても、部下がついてきてくれない」
「不景気のおり、販路開拓のいいアイデアが出てこない」

やはり内面的な葛藤で苦しまれていました。とはいえBさんには大切な家庭もあり、住宅ローンも抱えています。家計のことを思えば、自分の心が苦しむくらいのことで、おいそれと会社を辞めてしまうことなどできません。

Bさんほどではないにしても、メンタル面での悩みを抱えている人は、企業にはたくさんいます。ストレスを感じないで済む働き方などあるわけないのですが、それにしても10年、15年くらい前の状況と比べてみますと、職場の様子は大きくストレス社会へ傾いてきていると痛感させられます。

メンタルケアの相談・面談をしておりますと、多忙な時は、私自身が情緒不安定になってしまうこともあります。『健常者と心に傷つきを持つ人の境目はどこなんだ?』、そんな風に考え込んでしまうことも少なくありません。

最初にこのようなお話をしたのは、会社で働く人のメンタルな問題と向き合う時間が、社労士の私の仕事として、非常にふえてきているからです。
「社会保険労務士はホントのところ、どんな働き方をしているのだろう?」。そのような疑問をお持ちのみなさんに、私のような働き方をしている社労士もいることを、まずは知っていただきたいと思った次第です。